ハイエンドヘッドホンHD598レビュー

ゼンハイザーのHD598は、多くのヘッドホンの中で
最もファーストチョイスにふさわしい製品であるように思います。

また、「良い音で聴きたいけれど、詳しいことはよく分からない」
という漠然とした要望を持つ人にも、HD598がお勧めできると思います。
その理由を、実際に試聴してみた感想から紹介させていただきます。

HD598の外見は、カタログで見るよりも黄土色と茶色という印象が強く、
ネットなどで白と茶色のイメージでいた場合は注意が必要です。
通称プリンと名がつくようにかわいらしい色合いです。


装着感は、さすがに「ハイエンドの入門機」という位置づけだけあって、
まるで高級車のシートに座ったかのような肌触りと優しさです。

オープンエアー形状のため、音篭りも無くヌケが良いため聞き疲れすることもなく、
長時間のリスニングも可能。
HD598で唯一、問題があるとすれば、音漏れということだけでしょう。

外に連れ歩くには問題がありそうですが、自宅使用に限られそうです。

今回は、マランツのCDプレーヤーに直接HD598を差し込んで、
クラシック、ジャズ、エレクトロ、ロック、ポップスと聴いてみました。



結果、HD598はその全てのジャンルで非常にハイクオリティな音を鳴らしてくれます。
こうした特徴から、漠然とした好みの要望にもマッチできるはずです。
特に、エレクトロとロック、ポップスでは上位機種を上回るキレも見せてくれます。

HD650やHD700、最上位機種のHD800では解像度とフラットさが際立つあまり、
「良い意味での下品さ」も許してはくれません。
その点、HD598は元気の良い音をソリッドに聴かせてくれます。

普段、聴いている音楽がそうしたジャンルであるのなら、
上位機種よりも、むしろHD598の方がしっくりくるでしょう。
そういう意味で若い世代の好む音、
つまりハイエンドヘッドホンのファーストチョイスとして、
HD598は価格、機能のツボを押さえた最高の製品になるはずです。


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